(画像出典元はこちら)
さて、「今日の一言メモ」第686回です。
「彼岸の入り」
今日3月17日は、彼岸の入りです。これから7日間がお彼岸で、中日の20日が「春分の日」になります。
彼岸は「雑節」の一つです。二十四節気・五節句などの暦日のほかに、季節の移り変わりをより的確に掴むために設けられた、特別な暦日が「雑節」です。
彼岸は雑節の一つで、他に節分・社日・八十八夜・入梅・半夏生(はんげしょう)・土用・二百十日・二百二十日があります。
彼岸は、春分・秋分を中日とし、前後各3日を合わせた各7日間(1年で計14日間)を指します。この期間に行う仏事を、彼岸会(ひがんえ)と呼びます。
最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」と呼び、中日に先祖に感謝し、残る6日は、悟りの境地に達するのに必要な6つの徳目「六波羅蜜」を、1日に1つずつ修める日とされているそうです。
六波羅蜜(ろくはらみつ、ろっぱらみつ、梵:Ṣatpāramitā)については、こちらをご参照下さい。
「自利・利他・解脱」
仏教の開祖である釈迦の教えとは、要約すれば「自利・利他・解脱」の三つに尽き、「自利・利他・解脱」はすべて六波羅蜜によって包摂されると説明されています。
「自利」(じり)とは自分の利益、「利他」(りた)とは他人の利益です。「自利と利他」とは、自分が利益を得たいと思ってとる行動や行為は、同時に他人、相手側の利益にもつながっていなければならないということです。
つまり、この二つを共に完全に行うことが理想なわけです。
また、「解脱」(げだつ)とは、人間生活に伴うあらゆる苦悩や迷妄の束縛から開放されて,完全に自由になり、悟りを開くことを指します。
人さまに貢献すること
「自分が利益を得たいと思ってとる行動や行為は、同時に他人、相手側の利益にもつながっていなければならない」という釈迦の教えは、まさしく現代の「Win-Winの関係」を築くという考え方に通じます。
また、「情けは人のためならず」ということわざにも通じるものです。このことわざは、よく「親切にするのはその人のためにならない」という意味で誤用されますが、本来の意味は「人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがては良い報いとなって自分にもどってくる」という意味です。
僕が、33年間勤めた会社を55歳でアーリーリタイアメントしてちょうど10年、この間、フリーランスのITコンサルタントとして過ごしてきました。その中でお客様をはじめ仕事を通じて知り合った方々、またブログを始めてそれまで関わったことのない分野の方々と出会い、そして社会人学校に学んで知り合った若き友人たち、そうした方々に多くのことを教えられてきました。
こうして学びの日々が続き、試行錯誤を繰り返すうちに、これからの自分の生き方を次のように定めることができました。
「人さまに貢献するために精進し続けること」
コンサルタントという仕事柄、お客様に新たな価値を常に提供し貢献しなければなりません。そして、そうした「利他」を果たすことで「自利」も得られていくと思うのです。
これは何も仕事の世界だけではありません。プライベートでもいろいろな方々に貢献するために自らを磨き精進していかなければなりません(惚けている場合ではないのですw……)。
そして、いつかはあらゆる苦悩や迷妄の束縛から自由になって悟りを開く「解脱」の境地に達してみたいものです。
・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
・・・・・・・・・・・・
(2021.3.17記)